【NBA】まだ6敗のウォリアーズ。ブルズ超えの史上最高勝率なるか (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 バスケットボールにおいて、シュートエリアがリングに近ければ近いほど成功率が上がるのは必然。しかし、得点ランキング上位のインサイドプレイヤーの成功率を見てみると、平均27.3得点(リーグ4位)のデマーカス・カズンズ(サクラメント・キングス)のフィールドゴール成功率が45.1%。平均24.0得点(同8位)のアンソニー・デイビス(ニューオーリンズ・ペリカンズ)が49.9%。つまり、カリーはオールスタークラスのインサイドプレイヤーと同等、もしくはそれ以上の確率でスリーポイントを決めることができる「前代未聞のシューター」なのだ。

 さらに、カリーのスリーポイントは他のシューターと大きく異なる。多くのシューターはスクリーンなどを駆使し、スペースを作った状態でパスを受けてシュートを放つ。よってディフェンスからすれば、そもそもボールを持たせなければシュートを打たれることはない。しかしカリーの場合、自身がドリブルしながらわずかなスペースを作り出し、スリーポイントを打ち、決めてしまう。

 ポイントガードのカリーに、ボールをまったく持たせないことは不可能に近い。また、カリーは従来のセオリーや常識にとらわれず、いつでも、どこからでもスリーポイントを自分のタイミングで打つ。もしも、カリー以外の選手が同じタイミングでシュートを打って外せば、HCは即刻ベンチに下げるだろう。

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