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【F1】ホンダ「4週間の春休み」の成果は? 雷雨予報のウェットレースなら「奇跡」が起きるかも (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Mineoki Yoneya

【振動問題は改善されても......】

 折原GMは語る。

「詳細をお伝えすることはできませんが、ハードウェアに関してのものです。4週間というのは、パワーユニットのハードウェアを変更するに十分な時間とは言えません。それでもHRC Sakuraでは懸命な努力をして、今回の対策を完成させてくれました。本当にすばらしい仕事をしてくれたと思います」

 待つ者にとっては長い4週間だったが、アストンマーティンとホンダにとっては時間に追われながらなんとかアップデートを完成させた、大忙しの4週間だったはずだ。

 ただその一方で、今回のアップデートがもたらすのは、あくまで振動問題の改善であり、振動で脅かされてきたバッテリーの信頼性向上と、ドライバーたちの快適性を向上させるものでしかない。つまり、パフォーマンスを向上させるものではないのだ。

 その点は、当事者たちもしっかりと把握し、現実を見ている。

 アストンマーティンの現場指揮を執るチーフトラックサイドオフィサーのマイク・クラックはこう語る。

「信頼性を向上させ、パッケージ全体を改善する新たな対策を持ち込んできた。振動面についても、今回さらなる進歩が期待できるし、信頼性面では明らかに改善が果たせている。しかし、鈴鹿で話したとおり、信頼性の問題が改善できれば次に目を向けられるのはパフォーマンスだし、その点において改善が必要なのも理解している」

 パワーユニットの追加開発による性能向上は、第6戦までのパフォーマンスをもとに、ADUO(追加開発投入機会)が適用されて、開発が許可されるまで待たなければならない。しかし、車体側も高速コーナーでの不安定さや重量過多などの問題を抱えており、すぐには改善が果たせる状況ではない。

「いくつかのアイテムの開発を進めてきているが、主にはオリさん(折原GM)が説明したとおり信頼性(振動)に関するものだが、それ以外にも重量やドライバビリティも改善すべき大きな側面だ。外観で見てわかる変更に関しては準備ができ次第、レースごとに投入していくことになる」(クラックCTO)

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