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【F1】アストンマーティン・ホンダは3戦目でやっとワンチームに「そもそも我々の関係に問題なんてない」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Mineoki Yoneya

【来年は満開の桜を咲かせるために】

 アストンマーティンとしても、ホンダにとって地元・鈴鹿でのレースがどれだけ重要なものであるかを理解し、ホンダのためにレースを走りきろうと一致団結した。

「ここは我々のパートナーであるホンダのホームレースであり、我々はホンダに対して多大な敬意を払っている。今、我々が直面している問題を解決するためにどれだけ努力を尽くしてきたかを見てきたし、このレースを完走するためにやれることはすべてやろうというのが我々のリスペクトだったんだ。

 今週も何度も話し合いをしてきたし、今後もそれは変わらない。関係を改善する必要なんてない。なぜなら、そもそも我々の関係に問題なんてないんだからね」

 アストンマーティンのチーフトラックサイドオフィサーであるマイク・クラックはそう語る。

 グリッド上ではそれをアピールするように、オーナーのローレンス・ストロールと渡辺康治HRC(ホンダ・レーシング)社長が固く握手を交わし、アロンソも渡辺社長と強く抱き合った。

 最下位という屈辱に耐えながらも、まずは信頼性の確保に全力を投じ、「自分たちがもがき苦しむ姿を見て応援していただきたい」と語っていた折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネジャーは、鈴鹿の温かい声援があらためて大きな励みになったと語った。

「今日もファンの方に『がんばれ』と声をかけていただいたりしました。今は我々が求めているポテンシャルではありませんし、皆さんに見せたいポテンシャルでもありませんが、ファンの皆さんもそこを理解してくださって、ホンダなら盛り返してくれると信じてくれているんだということが伝わりましたし、すごく励みになりました。

 我々としても、来年、鈴鹿に帰ってくる時にはもっといいパフォーマンスを見せられるように努力していかなければいけない、ということをあらためて感じました」

 まだまだ、もがき苦しむ姿は続く。アストンマーティンとホンダが一体となってもがき、強くなっていく。その姿にこそドラマがある。

 アストンマーティン・ホンダは、3戦目にしてやっと、ひとつのチームとして歩き始めた。来年の鈴鹿で満開の桜を咲かせるための旅路は、まだ始まったばかりだ。

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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