【F1】角田裕毅「フェルスタッペンを倒せる」は悪意のある誤報 最優先事項はマシンを100パーセント理解すること (3ページ目)
【結果で実力を証明するドライバー】
しかし、ジェッダは真逆の特性だ。好走を見せた鈴鹿に似て高速コーナーが連続し、低速コーナーはひとつしかない。全開率も超高速のモンツァと並ぶかそれ以上で、76パーセントというシーズン随一の高さを誇る。
回生量は足りなくなり、決勝ではディプロイメント切れが多発する。そのような状況下では、ホンダのパワーユニットを搭載するアドバンテージも少なからず発揮できるはずだ。
ここまでの2戦は試行錯誤のなか、フェルスタッペンよりも重いリアウイングで走ることが多かった。しかし今週末は、軽いリアウイングで週末を通して戦い、安定したパッケージでマシンの習熟をよりいっそう進めてくれるはずだ。
「まだ100パーセントまでいけるとは思っていませんけど、間違いなく鈴鹿を終えてバーレーンのFP1に臨んだ時よりも自信は深まっていますし、着実にそこに向かって前進はしていると思います。
こういうことってすべてがスムーズに進むものではないと思いますし、サウジアラビアはサウジアラビアでレース週末のなかでビルドアップしていく必要があります。でも、先週のバーレーンよりも自信が深められるのは間違いないと思っています」
マシンの理解が100パーセントと言える時が来るまで、打倒フェルスタッペンを軽々と口にしたりはしない。角田裕毅は口ではなく、結果で実力を証明してくれるドライバーだ。
だからこそ、我々も一歩ずつ前に進んでいく角田とともに、その挑戦を見守っていくべきだ。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
【写真】F1ウィリアムズ育成ドライバー・松井沙麗(当時13歳)インタビューカット集
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