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女性ドライバーはJujuだけじゃない 小山美姫が語る「2024年の快進撃」と「レースができる感謝の気持ち」 (4ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro

【自分にとってレースがすべて】

── 小山選手にとって、なによりマシンに乗ることが大切なんですね。

「今までのレース人生のなかでも、今年は特に『レーサーとして走れること』に対して感謝というか感動を覚えました。『私はここにいて、今週もマシンに乗れて、レースができる』ということに感謝と感動の気持ちを持ちながら毎回コースインしていました。それが幸せでした。

 やっぱり人間なので、生きていたらいいことも悪いこともあると思いますけど、いざ週末になるとレースのことに没頭している自分がいます。それだけ『レース』というものが自分のなかですごく大切なものとして占めているのだと思います。

 毎回レースが終わったあと、ふっと思い返すのですが、レース前まで頭にあった日頃の嫌のことなどはまったく覚えていなくて、そのレースやセッションのことしか頭にない自分がいます。そういう時に、あらためて『自分にとってレースがすべてというか、大切なものとして占めている割合が大きいんだな』と実感します。

 この大切なものをここまで続けることができて、2024年はいろんなカテゴリーで走れたことは、幸せだなと思いました。そういうひとつひとつの積み重ねが、次のチャンスにつながるんだと感じています」


【profile】
小山美姫(こやま・みき)
1997年9月5日生まれ、神奈川県相模原市出身。5歳からレーシングカートに乗りはじめ、2015年からFIA-F4選手権に参戦。2017年に競争女子選手権の初代チャンピオンとなる。2019年はホンダのサポートドライバーとしてフォーミュラレース「Wシリーズ」とFIA-F4選手権にダブルエントリー。2022年はフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップに参戦してドライバーズタイトルを獲得。2023年は日本人女性ドライバーとして11年ぶりにSUPER GTで走り、2024年はスーパー耐久で女性ドライバー初の総合優勝を果たす。

著者プロフィール

  • 吉田知弘

    吉田知弘 (よした・ともひろ)

    モータースポーツジャーナリスト。1984年12月19日生まれ、石川県出身。2011年よりスーパーGT、スーパーフォーミュラなど国内4輪レースを中心に取材。専門誌やweb媒体などで執筆中。日本モータースポーツ記者会所属。

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