【F1】角田裕毅の評価は下がっていない 最終戦後レッドブルのマシンでテストの可能性も (2ページ目)
【メキシコは特殊すぎるサーキット】
むしろ、レース週末を通して好ペースを発揮し続けた角田は、ドライバーとして大きく落胆するところはなかったと気持ちを切り替えた。
「いいレースではなかったですけど、(ドライバー自身の仕事内容としては)あのレースが特別悪かったというわけではない。今までに悪いレースもたくさん経験してきているので、特に意識してふだんと違うことをして立ち直ろうとすることもないです。レース週末自体はずっとトップ10圏内にいてそんなに悪くなかった。戦略がうまくいかなかっただけなので」
単独スピンはたしかに心象としてよくないが、ポイントを獲得できなかったのはスピンのせいではない。戦略的に苦しい状況に追い込まれたなかで、前のガスリーを抜くために周りのライバルたちよりもマージンを残さない走りをしていたからこそ、突風の影響を受けた時に立て直しきれなかった可能性が高い。
いずれにしても、今週末のメキシコシティGPで好走を見せることができれば、移ろいやすい世間の目線は一気に角田へと向けられる。
メキシコシティは標高2260メートルの高地であり、平地に比べて空気が20パーセントも薄い。つまりダウンフォースも薄く、マシンは通常のレースとは大きく異なる挙動を見せる。
オースティンで9位入賞を果たしたリアム・ローソンも、2年前にFP1で走った経験はあるものの、特殊なサーキット特性を警戒している。
「ここはサーキットの特性があまりに特殊すぎるからトリッキーだと思うし、どうなるかまったくわからないよ。先週学んだことが助けになればとは思うけど、ここではマシンがほかのサーキットとまったく違った機能をするから、オースティンで見つけたセットアップの方向性はうまく機能しないと思う。
マシンのパフォーマンスを最大限に引き出すのもかなり難しいと思うので、今週末は3回のフリー走行でビルドアップしていくことが重要になる。裕毅は新しいアップデートパーツを搭載して走り、その性能をフルに引き出すことが重要になるだろうね」
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