【F1】角田裕毅とアゼルバイジャンGPの相性はいい 混沌の中団争いは「0.1秒」が順位を大きく左右する
F1サーカスはヨーロッパを離れ、いよいよシーズン終盤戦のフライアウェイラウンドへ突入した。史上最多の24戦で争う今シーズンも、すでに残りは8戦となっている。
シーズン後半戦に入り、角田裕毅とRBの苦戦が続いている。
前半戦のラスト9戦のうち8戦で中団上位を争い入賞を果たしてきたRBだが、夏休み明けのオランダとイタリアではQ3にも進めず、入賞を争えずにいる。
その悪い流れを、このアゼルバイジャンGPで断ち切りたい。
角田裕毅は残り8戦をどう戦うのか photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「今週末は楽しみですね。バクーは歴史的に見ても、僕らのチームのマシンはわりと合っているサーキットだと思いますので、期待値は高いです。
でも、今年は多くのチームがタイトな争いをしているので、ほかのチームのマシンのほうがもっと合っていて、僕らのマシンはもうそれほどではないこともあり得ます。どうなるかはわかりませんが、しっかりと対応できるように準備していきたいと思っています」
過去3回のすべてでQ3に進み、昨年は非力なマシンで入賞、一昨年もリアウイングの破損がなければ入賞が果たせる位置にいた。デビューシーズンにも7位入賞を果たしている。チームにとってマシンと相性のいいサーキットだけに、ここで好結果を出してしっかりと流れを引き戻したいところだ。
RBの流れがよくないのは、前戦イタリアGPに投入した新型フロアが期待どおりの効果を発揮しなかったことも大きい。第10戦スペインGPのアップデート失敗から2カ月半。さまざまな検証の末に完成させたフロアがまた失敗に終わったとなれば、今後の戦いに大きく影響する。
「うまくいかなかった理由はいくつかあります。データ上では実走でもその性能は出ているように見えているんですけど、実際に走っているとそれを感じることができなかったので、まだ正確に理解はしきれていないと思います。
メリットよりもネガティブな部分が予想していたより大きく出てしまった部分もあったし、もしかしたらサーキットによるところかもしれません。今回はまったく違うサーキットで走るので、そういうデータがここではいい結果につながることを願っています」
1 / 3
プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。