角田裕毅の同期・同世代3人に"当時"を聞いてみた 「メンタルは強かった」「憎めないキャラ」「大事なレースで幅寄せされた」 (2ページ目)
一方の大湯はスクールを主席で卒業。鳴物入りでFIA F4に参戦し、同じくステップアップしてきた角田と2017年はライバルとして戦った。当時を振り返ってもらうと、角田のメンタルの強さにはかなりの手強さを感じていたようだ。
「FIA F4時代、チームは違いましたけど、ほぼ一緒に活動している感じではありました。当時は裕毅だけではなく、みんなとバチバチやっていた印象です。スポーツランドSUGOの第1レースで裕毅と激しいバトルをした記憶があります。
裕毅がメンタル的にやられている時は少なかった。予選で失敗ができないと不安がったりとか、レースを取りこぼしたりとか。それはすごいなと思います。昔からメンタルの強さ、勝負強さみたいなものはありましたね」
【笹原右京/ささはら・うきょう/28歳】
今季のスーパーGT第3戦・鈴鹿でジュリアーノ・アレジとともにGT500初優勝を飾った笹原右京。彼も2016年に鈴鹿のスクールで、角田の同期として切磋琢磨してきた間柄だ。
「カート時代は同じクラスで走ることはなかったですが、(角田の)お父さんと二人三脚でやっているのは見たことがあるので、当時から存在は知っていました。
その後、スクールで一緒になったので話をするようになりましたけど、当時の印象はめちゃくちゃ『やんちゃ坊主』でしたね(笑)。ただ、そういう人間性というか、彼が持っているキャラクターは、昔から憎めないところがありました。
スクールに来た当初の彼は、今とは違う部分もありましたよ。でも、当時から何でも吸収しようという力は変わらず持っていたし、なによりすごく貪欲でした」
笹原右京と角田は2016年のスクールの同期 photo by Yoshida Shigenobuこの記事に関連する写真を見る 笹原は、この年のスクールを次席で卒業し、翌年のFIA F4日本選手権に参戦する。もちろん角田も、その時のライバルのひとりだった。
「FIA F4時代、僕や(大湯)都史樹、裕毅はレースの時だけでなく、テスト走行から『自分が一番速いタイムを出すんだ!』という意識で走っていました。お互いのデータも見られるので、相手のよいところは少しでも取り入れようとやっていましたね。
スクール時代もFIA F4時代も、みんなで競い合っていました。今思うと、いいチームだった。ドライバーとして一番育つ環境が整っていたと思います」
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