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角田裕毅「イモラは最も走り込んだサーキット」第2のホームで見違えるほど成長した走りを見せる (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【予選は1/1000秒の戦い。入賞は優勝に等しい】

 前戦マイアミGPでは好パフォーマンスを発揮し、一挙12点を獲得したRBだが、地元となる今週末のレースでのアップデートは投入しない。それでもマイアミに投入した新型フロアは高速域でのダウンフォースを増大させ、これがタイヤマネージメントに役立つと期待されている。

 マイアミで優勝したランド・ノリス(マクラーレン)と同じように、角田が驚異的なタイヤマネージメントでミディアムを28周保たせたことが、セーフティカーでのピットインと7位入賞の大きな後押しになったことは記憶に新しい。それと同じような効果が、いや高速コーナーの多いイモラではそれ以上の効果が期待される。

「高速コーナーはタイムを稼ぐというよりは、どれだけスライドしないか、つまりどれだけタイヤに優しいか・優しくないかへの影響が大きいので、その点はアップデート前と後ではぜんぜん違うと思いますし、特にレースでのタイヤの保ちに関わってきます。今週末はその効果をしっかり発揮してくれると思っています」

 もちろん、ヨーロッパラウンドの開幕戦となるこのエミリア・ロマーニャGPには、多くのライバルチームがアップデートを投入してくると予想される。大きなアップデートもあれば、ハースのように中国GPから3戦連続で投入してきたアップデートの集大成というチームもある。いずれにしても、マイアミGPよりは相対的なギャップが縮まることは間違いない。

 そんななかでRBと角田に求められるのは、自分たちの手にある現状のマシンパッケージのすべてを引き出しきることだ。

「今週末はこれまでほどラクな戦いにはならないと思っていますし、僕たちとしては1/1000秒でもマシンから捻り出す必要があると思っています。もちろん今までだってラクな戦いではなかったですし、予選では1/1000秒の戦いで、入賞できれば僕らにとっては優勝に等しいと思っていました。今までやってきたように、今週もベストを尽くす必要があると思っています」

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