角田裕毅が2023年を振り返る「全レースで全集中。ここまですべてを捧げたことはなかった」 (3ページ目)
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── クルマのパフォーマンスが向上したのは何戦目からでしょうか?
「シンガポールGP(第16戦)のアップデートがちょっとしたきっかけになったかなと思います。そこからチームも勢いづいて、それ以降のアップグレードはひとつひとつの効果が前半戦のアップグレードよりも増していました。
もちろん、自分もステップアップできていると思いますけど、クルマもかなりよくなりましたし、そこが一番大きいと思います。チームの開発が後半戦に一気に伸びたので、そこがパフォーマンスにつながったことが大きかったと思います」
── 具体的には、マシンのどこがどう変わったのが大きかったですか?
「グリップですね。特にコーナー進入時のリアのグリップが増して、リアのサポートが強くなったというのがすごく大きかったです」
── そのマシン特性というのは、もともとオーバーステア傾向を好む角田選手のドライビングスタイルや好みに合っているわけではない? それとも、その好みの方向に合ってきた?
「もともとの好みに合っているわけではないんですけど、この2年間でそっちに慣れてきたんで、今となっては逆に『自分の好みに合ってはいるな』と思います。今のクルマのキャラクターに合わせて、うまく走れていると思います」
── 自分ではどのようなドライビングスタイルだと捉えていますか?
「僕は基本的に、コーナーの入口でマシンの向きを変えて、一気に加速していくタイプの走り方。コーナリング中にずっと回頭させるような走り方ではないんです。
そこが普通のドライバーと違うところだと思いますが、今までドライブしてきたマシンはどれもそのドライビングスタイルに合ってはいない(が速さは出せている)。なので、それ自体が問題というよりも、少し幅広いドライビングスタイルで走っているということですね。
そうすることで、どんなマシンでも適応できるテクニックが身につきますし、そこはさらに磨いていきたいと思っています。来年はアルファタウリのマシン特性も大きく変わるかもしれませんし、僕自身はカート時代からスタイルを変えずにずっとやって来て、どんなクルマでも(ドライビングの)ファインチューニングで乗りこなしてきているので」
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