角田裕毅、今季初のQ3進出で期待されるも...天国から地獄へ。2022年型アルファタウリはまだまだ理解不足 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

地獄から這い上がって強くなる

 最後のセーフティカー導入でソフトに履き替え、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)を抜き返してからのフリーエアでは、中団上位勢を上回るペースを刻んでいた。だが、前で接触やリタイヤの混乱があっても、入賞圏に届かず12位。角田にとっては慰めにもならなかった。

 ガスリーもペースの上がらないマシンでなんとかフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を抑えて、実質7番手のポジションを守っていた。しかし、レース後半に入ってからのペース不足は明らかで、アロンソに追突されて結果的にレースを失うこととなってしまった。

マイアミGPを制したのはレッドブルのフェルスタッペンマイアミGPを制したのはレッドブルのフェルスタッペンこの記事に関連する写真を見る パフォーマンスがいいほうに振れる時も悪いほうに振れる時も、アルファタウリはまだこの2022年型マシンを完全に理解しきれていない向きがある。前戦イモラでのフロアアップデートによってマシン性能の底上げができたとはいえ、大接戦の中団グループでしっかりとポイントを積み重ねていくためには、このマシン理解をさらに深めることが急務となる。

 予選から決勝へ、そして前戦の快走から今回の低迷へ。天国から転げ落ちた地獄のなかで徹底的に苦しみ抜いて、そこから這い上がることで、アルファタウリと角田はさらに強くなるはずだ。

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