角田裕毅はミスを猛省。レッドブル・ホンダは今季初勝利で手応え十分 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

今季初優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン今季初優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン 僚友ガスリーはウエットタイヤスタートの戦略が外れ、一時は最後尾まで落ちながらも挽回して7位フィニッシュ。何事もなければ角田もポイントが獲れていただけに、悔やまれるレースとなった。

「赤旗中断まではとてもいい集中力を保つことができていたんですが、赤旗中断の間に少し集中力を失ってしまったんだと思います。集中力を保つことというのも、今後に向けた課題だと思います」

 レースを終えた角田は、大きく肩を落とした。

 良薬は口に苦し。

 エミリア・ロマーニャGPは期待値が大きかっただけに、あまりに苦すぎる週末となってしまった。だが、角田はこれを薬として大きく成長してくれるはずだ。

 一方、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが予選Q3のアタックラップを決めきれず予選3位に沈んだものの、決勝では濡れた路面で抜群の加速を見せてトップへ浮上してみせた。

 昨年何度も苦汁をなめたスタート時の制御は、レッドブルとホンダがクラッチやトルクデリバリーなど様々なパラメータを研究し、改善に努めてきたところだった。まさに、その成果が勝利への大きな後押しになったわけだ。

「勝利のキーポイントになったのは、スタート発進加速だと思う。僕自身も少し驚いたくらいだよ。去年はいつもウエットのスタートで苦しんでいたから、この冬の間にチーム全体で懸命に改善努力をしてきたんだ。今日は本当にすばらしいスタートだった。

 去年はストレートで少し苦労していたけど、僕らはこのオフの間にものすごく努力を重ねてきて、今日はかなりよくなっていた。今日の僕らはすべて、うまくやれたと思う。リスタート直前のハーフスピン以外はね(笑)」

 王者ハミルトンが濡れた路面でコースオフを喫したのに対し、フェルスタッペンは完璧なレース運びで勝利を収めた。

 開幕戦バーレーンでは勝てたはずのレースを落としたが、第2戦イモラでは予選でつまずきかけたのをしっかりと挽回し、勝利をもぎ取った。これでフェルスタッペンはハミルトンに1ポイント差に迫り、チャンピオン争いにはっきりと名乗りを挙げたことになる。

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