今季F1、気になるアルファタウリ・ホンダの実力と日本GP開催の行方は? (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 アルファタウリ(昨年7位)は昨年1勝(第8戦イタリアGP)を挙げたとはいえ、全体的なパフォーマンスは上記3チームにやや後れを取っていた。ノーズのスリム化によって、それをどこまで挽回しているかがカギになりそうだ。

 そして昨年、本来は3強の一角であるはずのフェラーリが大きくつまずき、まさかのランキング6位に沈んだ。しかし今季、その空力的な問題点は解消しているという。トップ争い復帰は難しいとしても、フェラーリの実力からすれば中団グループに飲み込まれることはないと思いたい。

 いずれにしても、昨年レーシングポイントとアルファタウリが勝利を挙げ、実に13人ものドライバーが表彰台に上ったことからもわかるように、トップと中団グループの差もこれまでにないほど小さくなっている。そして今季は、その傾向がさらに強まるだろう。

 メルセデスAMGとレッドブル・ホンダの2強にワンミスがあれば、中団グループにも表彰台のチャンスが巡ってくる。今年もそんなシーズンが続きそうだ。

(8)日本GPは無事に開催されるのか?

 現時点、開幕戦バーレーンGPは国を挙げての特別体制でF1関係者の出入国と新型コロナウイルス対策を管理し、PCR検査や希望者にはワクチンの接種まで行なってグランプリと開幕前テストを実現させる構えだ。

 それ以外のフライアウェイ戦はひとまずシーズン後半以降に順延となり、4月に昨年の開催実績があるイモラ(エミリア・ロマーニャGP)、ポルティマオ(ポルトガルGP)で無観客での開催を予定している。出入国の制限がないヨーロッパ内の国で、外界と隔離し、F1関係者のチームごとの隔離も行なうバブル方式であれば、レースを開催することは可能だからだ。

 これから感染状況に大きな変化がなければ、ワクチン接種が進むヨーロッパ各国での開催は増えていくだろう。

 オーストラリアのように、完全に外国人の入国を制限している国での開催は難しい。現時点では、日本もこれに近い状態にある。

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