女子中学生レーサーJujuが世界へ飛翔。元F1ドライバーの父は全力支援 (4ページ目)
ーーデンマークF4ではデビューシーズンに1勝を挙げ、ポールポジション3回、ランキング6位の結果を残しました。野田さんから見て、Juju選手がドライバーとして成長したと感じる部分は?
野田 いきなりヨーロッパへ行って、あれだけの結果だったのは立派だと思います。昨年はデンマーク国内だけでなく、フランスやスペインなどのサーキットにも遠征しました。でも、最初は同じクラスのドライバーに全く歯が立たず悔しい思いをして、そこから努力して追いついていって、トップに立つところまでいきました。途中、悔しくて泣いたこともありますし、プレッシャーもあったと思いますが、いくつもの壁を乗り越えて、やり遂げました。そばで見ていても、人間的にも精神的にもすごく成長したと思いますね。
デンマークで厳しいマークが続いている時も、本人は途中から開き直って、軽く受け流していました。「このレベルで精神的に参っていたら上へは行けない」と自分自身に言い聞かせながら戦っていました。それは私が教えたわけでなく、自分で気がついてやり始めました。そこが一番成長したポイントだと思います。
Juju 自分でもメンタル面は強くなったと思います。やっぱり日本だと、自己主張する場面がなかなかなかったのですが、海外では自己主張しないと戦っていけません。デンマークでの1年間で、そこは成長できました。
アメリカからオンラインでインタビューに応じる野田親子【profile】
野田樹潤 Juju
2006年2月2日生まれ。3歳の頃に父からプレゼントされたカートに乗り始め、4歳でレースデビュー。9歳からF4マシンをドライブし、2020年はデンマークF4選手権に参戦。デビューウィンを飾った。今季は「ジェイ・ハワード・ドライバー・デベロップメント」からアメリカのF4選手権に挑む。趣味は料理。「レースを離れると、アニメも見ますし、普通の中学生っぽいことが好きです(笑)」
野田英樹 のだ・ひでき
1969年3月7日生まれ。82年にカートデビューし、87年にフォーミュラカーレースにステップアップ。89年に渡欧し、イギリスF3や国際F3000で活躍。94年にラルースからF1デビューを果たす。その後、アメリカのインディ・ライツやインディカー選手権、国内最高峰のスーパーフォーミュラやスーパーGT、ルマン24時間レースにも出場。2010年限りで現役を引退し、13年から「NODAレーシングアカデミー」を開校し、世界で活躍するレーサーを育てることに力を注いでいる。
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