2021.02.03

熟練F1フォトグラファーの本音。今季が最終年のホンダは勝てるのか?

  • 川原田 剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 五十嵐和博●写真(プロフィール) photo by Kazuhiro Igarashi

●昨シーズン、ホンダのPUを搭載するレッドブルとアルファタウリの2チームで合計3勝を上げました。ラストイヤーのホンダはどれくらい活躍すると予想していますか?

桜井 もちろん最後の年だから期待していますが、ホンダだけが頑張ってもどうなるわけじゃないですからね。レッドブルがどれだけいいマシンを作ってくれるのか。これまで、フェルスタッペンの相棒はみんなコケているわけですよね。でも新加入のペレスはこれまでのガスリーやアルボンと異なり、レッドブルの育成ドライバーではありませんし、経験も豊富です。いぶし銀のペレスが、特殊なチーム、マシンの中に入ってどうなるのか、フェルスタッペンと互角の勝負ができるのか、それとも前任者たちのようにズルズルと落ちていくのか、すごく興味があります。

熱田 ホンダに関して言えば、昨年は3勝しかできなかった、もっと勝てたかもしれないという見方もできます。しかし各レースを細かく見ていけば、メルセデスにどうやっても追いつけるようなクルマではなかった。ホンダの田辺(豊治)テクニカルディレクターがよく言うように「パッケージとしてメルセデスに劣っていた」ということだと思います。

 ただPU単体に関しては、まだメルセデスに後れをとっていますが、追いついてきているイメージがあります。実際ホンダの人に話を聞いていても、かなり追いついてきている、と。今年に関しては同等、もしくは追い抜くところまで行きたいとホンダの皆さんは話しているので期待しています。

●最後に今年、どんな写真を撮ってみたいですか?

桜井 僕はどのサーキットでもいいので、スタンドがお客さんでいっぱいになったレースを撮影したいですね。世界の新型コロナの感染状況を見ていると、今年も難しいかもしれませんが......。

熱田 鈴鹿サーキットでの日本GP(10月8〜10日)はぜひ撮りたいし、開催してほしい。日本GPが開催されなくて、いつの間にかホンダが撤退というのは、あまりに寂しすぎます。角田選手がアルファタウリで鈴鹿を走っているところも撮りたいですね。そこでガスリーよりも前を走っていたら最高ですね。

桜井 現時点では実際に何戦行けるのかわかりませんが、できるだけ多くのレースを現場で取材したい。今シーズンはラストイヤーのホンダや角田選手だけでなく、マクラーレン、アルピーヌ、フェラーリ、アストン・マーティン、ハースなど、ドライバーの顔ぶれがシャッフルされて、本当に興味深いシーズンになりそうです。勢力図が見えてくる開幕戦のバーレーンが本当に楽しみです!

(終わり)

【profile】 
熱田護 あつた・まもる 
1963年、三重県鈴鹿市生まれ。二輪の世界GPを転戦した後、91年よりフリーカメラマンとしてF1の撮影を開始し、2019年のベルギーGPでF1取材が500戦を達成した。19年末に刊行した写真集『500GP フォーミュラ1の記憶』(インプレス)は好評で、完売間近。

桜井淳雄 さくらい・あつお 
1968年、三重県津市生まれ。91年の日本GPよりF1の撮影を開始。これまでに400戦以上を取材。F1やフェラーリの公式フォトグラファーも務める。新型コロナの影響もあり、20年は現場での撮影を断念したが、今シーズンは開幕前のテストを含めて全レースを取材する予定。

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