F1後半戦を中野信治が解説。日本人ドライバーのステップアップにも期待 (4ページ目)

  • 川原田剛●文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 桜井淳雄●写真 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 来年のラインナップについてもいろいろな動きがあり、FIA F2選手権から何人かのドライバーがステップアップするかもしれないというニュースが出ています。F1直下のF2選手権では今、ホンダの育成ドライバーの角田裕毅(つのだ・ゆうき/20歳)がフェラーリやルノーの育成ドライバーたちと激しいチャンピオン争いを演じています。

 現在のF2を見ていると、かつてのルクレールのような飛び抜けた存在はいません。それでもフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のカラム・アイロット、ロバート・シュバルツマン、ミハエル・シューマッハの息子のミック、そしてレッドブル・ジュニア・チームに所属する角田らのランキング上位につける選手たちは、すでにF1でもそれなりに活躍できるレベルにあると思います。

 レッドブルとホンダの育成プログラムからサポートを受けている角田は、今年F2でランキング4位以内に入れば、F1をドライブするためのスーパーライセンスを取得できます。角田はすでにF2で2勝していますが、このままでいけば、F1昇格のチャンスは十分あると思います。

 彼はレーサーとしての速さがありますし、海外の文化や生活にもなじんでいます。メンタルも強いですし、いい意味でのふてぶてしさがあります。彼はむしろ海外向きの人間だと思います。

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