2020.07.15

フェルスタッペンにGTドライバーが挑戦!バーチャルレースなら勝てる?

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

塚越 実車同様に細かくセッティングできます。車種によっていじれる範囲が決まっていますが、F3の場合はほぼ無限にあります。ダウンフォースの量、サスペンションのスプリングの硬さ、ダンパーの調整、ブレーキバランス、ギヤレシオ、タイヤの空気圧......。一発のタイムを出すための予選用のセットアップや、長いレースを見据えた決勝用のセットアップ、やろうと思えば何でもできます。完璧にマシンをセットアップしようと思ったら、僕一人ではとても無理です。本番のレースのようにエンジニアが必要ですね。

-ーF3マシンを鈴鹿サーキットで走行するシミュレーター体験をさせてもらいましたが、初心者は1周をまともに走ることもできませんでした......(涙)。

塚越 家庭用ゲームソフトの場合は初心者でも1周目からそれなりに走ることができますが、シミュレーターではそうはいきません。練習が必要ですし、集中力も求められます。ゲームのように多少ぶつかったり、コースアウトしたりしてもいいや、という軽い気持ちでハンドルを握っていると、冗談ではなくケガをする可能性もあります。シミュレーターはハンドルに大きな力がかかっていますので、クラッシュした時にハンドルから手を離さないと指をもっていかれて骨折する危険性すらあります。
塚越選手が導入したシミュレーターのハンドルは実車さながらの重さ塚越選手が導入したシミュレーターのハンドルは実車さながらの重さ -ー確かにハンドルも重いですし、1周走っただけですごく疲れました。塚越選手は「じんわり汗をかく」(前編)と言っていましたが、かなり汗をかいてヘロヘロです......。

塚越 ハンドルを持つ手や腕には確かに負荷がかかりますが、僕の場合、一番疲れるのは頭ですね。実車でレースをする時は身体全部でマシンや路面からの情報を感じ取りながらドライビングしていますが、シミュレーターは視界とハンドルだけでしか感じることができません。情報が足りない状況で速く走るためにいろいろと考えるので、脳が疲れるのかなと感じています。