スーパーGT開幕!自粛期間中はF1ドライバーも使う必須アイテムを活用 (5ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

-ーF1ドライバーのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)やランド・ノリス(マクラーレン・ルノー)、F1直下のFIA-F2やスーパーGTに参戦するドライバーともオンライン上で対戦できるようですね?

塚越 そうなんです。iRacingは基本的に実名でしか登録できません。だからF1やスーパーGTなどのトップカテゴリーで活躍するドライバーたちがどのサーキットで、どんなタイムで走っているのか記録を見ればわかるんです。場合によっては一緒にレースをすることも可能です。それもシミュレーターの大きなメリットであり、おもしろさですね。

 僕はまだまだ経験不足ですが、リアルで速い人はバーチャルでもやっぱり速いです。ということは、ドライビングの技術とセットアップの能力がシンクロしているんじゃないかと感じています。速いタイムで走るドライバーをターゲットにして試行錯誤するのは、リアルの世界と一緒ですね。

-ーバーチャルレースの戦績はいかがですか?

塚越 何回かレースに出たことはありますが、勝ったり、負けたりですね。iRacingにはライセンスがあって、クラスを上げていかないとレベルの高いレースには出場できません。ルーキー・クラスから始まって、D→C→B→A→プロとステップアップしていきます。僕は現在Aクラスのライセンスを持っていますが、レースの結果はもちろん、ドライビングスキルによって昇格したり、場合によっては降格したりします。例えば、コースアウトや他の選手と接触などがすべてカウントされて評価につながります。すごくシビアです。

-ー逆にリアルの世界とは異なる部分はどこですか?

 僕は普段トレーニングの一貫としてレーシングカートに乗っていますが、それは「横G」や「減速G」を感じながらドライブできるからです。シミュレーターは、コクピットの風景は基本的に現実と一緒で、ハンドルやブレーキの操作に対するクルマの動きも似ていますが、例えばコーナーで横に引っ張られていくという感覚は再現できません。その辺が一番の違いかもしれませんね。細かいことを言えば、ステアリングを通して路面から感じるフィーリングも違います。

 それでも、繰り返しになりますが、フェルスタッペンやノリスもシミュレーターをやっていて、彼らは実際に速いです。バーチャルとリアルで通じるものがあり、バーチャルの中には速く走るためのヒントがあると思って練習しています。

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る