超一流の走りを簡単に実行するストーナー。病と闘い、憧れのチームへ (6ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 体調管理を行ないながら挑んだ10年は、9戦目で表彰台を獲得した。だが、優勝したのは終盤3レースのみで年間ランキングは4位。やや生彩を欠くシーズンだった感は否めない。

 ストーナーはこの年限りでドゥカティを去り、翌11年はホンダファクトリーのレプソル・ホンダ・チームへ移籍した。心機一転の環境で、ストーナーにとって、同郷のオーストラリア人ミック・ドゥーハンが1994年から98年まで圧巻の5連覇を達成した、まさに憧れのチームに加入することを意味した。 (つづく)

【profile】ケーシー・ストーナー Casey Stoner
1985年10月16日、オーストラリア・クイーンズランド生まれ。イギリスやスペインのロードレース選手権参戦を経て、2002年からは世界選手権入り。06年にMotoGPクラスにLCR所属でデビュー。07年にはドゥカティのファクトリーチームに移籍し、初の年間王者を獲得する。レプソル・ホンダチームに移った11年にもシリーズチャンピオンに輝いた。12年に二輪界から引退した。

6 / 6

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る