スーパーGT対DTM。日独モータースポーツ交流戦、夢の続きに期待 (3ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • photo by GTA

 もちろん、そのあたりの課題はスーパーGTとDTMのトップも十分に理解している。スーパーGTを運営するGTアソシエションの坂東正明代表は「今、我々はモータースポーツの新しい歴史を作っています。今回の交流戦が実現し、そのベースができましたが、あくまでも今日がスタートです。これからレギュレーションを含めていろんなものを決めて、しっかりとした形にしていかなければいけないと思っています」と語っていた。

握手を交わすスーパーGTの坂東代表(左)とITR社のベルガー氏握手を交わすスーパーGTの坂東代表(左)とITR社のベルガー氏 一方のDTMを運営するITR社のチェアマンを務める元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも「歴史的な一歩を記せたが、将来に向けての話し合いの必要がある」と素直に認めていた。

「今回の交流戦はスポンサーの協力なしでは実現できなかった。マシンやレース装備の輸送を含め、いろんな課題をひとつずつクリアしてレースの実現にこぎつけた。これは我々にとって第一歩であるが、まだまだ解決しなければならないポイントはたくさんあると理解している」

 スーパーGTとDTMが一緒になって世界規模の新たなGTカーのシリーズを立ち上げるという夢への第一歩が富士スピードウェイで確かに記された。そして日本とヨーロッパのドライバーとチームがすばらしいバトルと興奮をもたらし、大きな可能性を見せてくれた。来年の日程や開催場所などはこれから検討するとのことだが、「この夢の続きを見たい!」という多くのファンや関係者の思いが実現することを願ってやまない。

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