地元GPで最高のレースを。日本人ライダー7人が意気込みを語る (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 Moto2クラスの長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)はサマーブレイクを境に、後半戦になって高いレベルのパフォーマンスを発揮するようになった。

 第11戦・オーストリアGPでは初ポールポジションを獲得。決勝でも優勝争いを確実視されていたが、後方から他車の追突を受けて転倒しリタイア。次の第12戦・イギリスGPは表彰台こそ届かなかったものの、好内容の5位でゴールした。

 第15戦・タイGPは、金曜午前の走り出しからトップタイムで、土曜午後の予選で惜しくもポールポジションを逃したが、フロントロー2番グリッドからのスタートと好結果を予感させた。しかし、日曜の決勝ではタイヤに違和感が発生し、攻めのレースを一切できずにポイント圏内の15位で終えるのがやっと、という状態。

「もてぎに向けて、表彰台の予行演習をしておきたかったんですが......こればかりは仕方ないですね」と寂しそうに微笑んだ。

「悔しいけど、今週はある程度、自分の力を見せることができたと思います。速さもついてきていると思う。次のもてぎはホームGPなので、こういうことがないように、表彰台を目指してがんばります」

 Moto3クラスには、5名の日本人選手が参戦している。毎戦、大集団バトルの激しいトップ争いが人気を集めるこのクラスで、日本人選手たちも確実にその一角を占めるようになってきた。

 開幕戦のカタールGPでは鳥羽海渡(Honda Team Asia)が優勝。第13戦・サンマリノGPでは鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が表彰台の頂点に立ち、第14戦・アラゴンGPでは世界選手権デビューイヤーの小椋藍(Honda Team Asia)が2位表彰台を獲得した。

 鳥羽は第13戦・サンマリノGPで右肩を負傷しており、タイでは痛み止めを服用して決勝に臨み、7位で完走を果たした。

「この数戦は転倒やノーポイントが続き、ケガも完全に治っていない状態を考えれば、この結果はうれしいです。次の日本に向けて手応えはあるし、肩の状態がさらによくなれば、もっといいポテンシャルを出せると思います」

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