2019.08.08

スーパーGT灼熱の500マイル。
夏の大一番の勝敗を分けた一瞬の判断

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 梅雨明けして全国的な猛暑が続くなか、スーパーGTシリーズ第5戦「富士GT500マイルレース」が開催された。富士スピードウェイを舞台とする「夏の大一番」は、通常の約2.5倍にあたる500マイル(約800km)で争われる。途中のドライバー交代は実に4回以上と、シリーズ屈指の長距離レースだ。

チームルマンが「富士GT500マイルレース」も制して2連勝 富士スピードウェイは早朝の段階で気温30度に達し、サーキット上はまさに灼熱のコンディション。ドライバーだけでなく、マシンにとっても過酷な環境となった。

 そんな厳しいレースのなか、GT500クラスを制したのは、第4戦・タイでチーム6年ぶりの優勝を飾ったナンバー6のWAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)だ。6号車のチームルマンは前回優勝により、第5戦のウエイトハンデは70kg。かなりの重量を課せられたことで、予選は11番手と出遅れた。

 ただ、予選後に6号車のドライバーから発せられた言葉は、こちらが思っていたより前向きだった。

「予選一発では厳しかったですけど、決勝でのペースは悪くないと思います。レースも長いですし、淡々と走っていけば順位を上げていけると思います」(山下)

「走り出してみると、思いのほかクルマが速かった。セッティングも決まったし、エンジンも速かったし、タイヤのフィーリングもよくて、『上位進出もあるんじゃないかな』と感じています」(大嶋)

 そのドライバーたちの予感は、決勝レースで見事に的中する。スタートから少しずつポジションを上げていき、全体の3分の1にあたる59周を完了した時点で5番手に浮上。さらに70周すぎ、発生したアクシデントの影響でセーフティカーが導入されると、レース再開時の混戦でうまく隙をついて、3番手までポジションを上げた。

 そして、レース後半に入った106周目、このレースの勝敗を決定づける出来事が起きる。

 ナンバー24のリアライズコーポレーションADVAN GT-Rが、マシンから炎を上げてストップ。その事態を収拾するため、2度目のセーフティカー導入となった。