2018.10.05

ホンダ全従業員の想いを乗せて。
トロロッソは鈴鹿で大輪を咲かせるか

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 今年も日本GPの週末がやってきた。ホンダにとっては2015年に復帰してから4回目、トロロッソとタッグを組んで初めての鈴鹿になる。そして、過去4回でもっとも大きな期待を持って臨む日本GPと言ってもいいかもしれない。

ホンダは地元・鈴鹿でパワーユニット「スペック3」の実力を発揮できるか 前戦のロシアGPで投入したスペック3は、アップシフト時のオシレーション(回転数のブレ)やドライバビリティの問題で予選・決勝での使用を見送ったが、ベンチテストでセットアップの熟成を進めたことで日本GPへの投入準備が整った。

 ホンダのエンジニアによれば、調整作業はあくまで想定の範囲内だったといい、田辺豊治テクニカルディレクターもこう説明した。

「ソチの初日で使ったスペック3を投入します。まだミルトンキーンズでテストをしているんですけど、みなさんにお見せできるようなかたちになりつつあると思います。オシレーションは従来レベルに収めるセッティングをいろいろとトライして、使える見通しは立っています。いずれにしても、明日はスペック3で走って、土曜日からどうするかを最終判断します」

 HRD Sakuraからスペック3パワーユニット、イタリア・ファエンツァからギアボックスとエンジニアを送り、英国ミルトンキーンズでは火曜日からベンチテストが行なわれた。

 それと並行して、ソチから日本へのFOMカーゴ便の一部がキャンセルになった影響により、ホンダの機材も鈴鹿到着が水曜日にずれ込み、ホンダのエンジニアやメカニックは水曜日に大急ぎでパワーユニットの整備・換装作業を行なった。

 今季型は整備性が大幅に向上したとはいえ、ターボチャジャーとMGU-H(※)を載せ換えるには4~5時間を要する。土曜日にスペック2に載せ換えた際、これら新品に換えたハートレイ車のコンポーネントを、スペック3のICE(内燃機関エンジン)に載せ換える作業が必要だったのだ。それでもHRD Sakuraからも応援部隊が駆けつけて、滞りなく作業は進められた。

※MGU-H=Motor Generator Unit-Heatの略。排気ガスから熱エネルギーを回生する装置。