今季インディカーは混戦なのに、なぜ佐藤琢磨はさっぱり勝てないのか (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 ハンター-レイはそのままゴールし、今季初優勝。2015年8月のポコノ以来となるキャリア17勝目を挙げた。

「ロッシは速い。将来チャンピオンになる器だ。しかし、今年はタイトルを獲らせない。僕が獲るからだ。2012年にはシーズン半ばに3連勝を記録した。また同じことをやるつもりだ。それが今の僕らにならできるはずだ。見ていてほしい」

 意欲的にそう語るハンター-レイは今季6人目のウィナーだ。今年のインディカーはかなりの混戦模様で、まだまだタイトルの行方は見えてこない。

 ロッシのミスによってパワーが2位でゴール。ポイントリーダーに返り咲いた。3位でフィニッシュしたのは雨の予選で奮闘し、ドライのレースでも確実性の高い走りを続けたジョーンズ。4位はディクソン、5位はグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。ウィッケンズの3ストップ作戦は実らず、順位を4つ落として6位でゴールした。

 佐藤琢磨は20番手スタートから3ストップ作戦で戦ったが、遅いマシンの後ろにピットアウトするパターンが続いたために、後方集団から抜け出せないままゴール。17位でのフィニッシュとなった。ここ数年、好調だったチームの戦略やエンジニアリングに、今シーズンはなぜか冴えが見られない。開幕前には勢いが感じられたのだが......。

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