2018.05.27

バトン、早くもポイント首位に。
レースで抜かれても好成績のわけは?

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

【連載】ジェンソン・バトンのスーパーGT参戦記(4)

 開幕戦の岡山でいきなり2位表彰台に食い込み、鮮烈なスーパーGTデビューを飾ったジェンソン・バトン(RAYBRIG NSX-GT/ナンバー100)。しかし、5月上旬の第2戦・富士では走行中に大きく順位を落とし、苦しいレース展開となってしまった。そんななかで迎えた5月19日~20日の第3戦――。舞台はF1時代にも優勝経験があり、彼がもっとも得意とする「鈴鹿サーキット」だ。

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得意の鈴鹿で本領を発揮できなかったジェンソン・バトン シーズン開幕前から、バトンは鈴鹿ラウンドに関してかなりの自信を持っていた。過去に何度も走り込んだコースで、2011年のF1日本GPではマクラーレンを駆って優勝も果たしている、さらに昨年のスーパーGT第6戦の鈴鹿1000kmにもスポット参戦しているので、全8戦のなかで唯一「スーパーGTの実戦経験があるサーキット」だからだ。

 その証拠に、シーズンオフのテストからパートナーの山本尚貴をはじめ、ライバルとのタイム差は他のコースと比べると小さかった。さらに4月に同地で行なわれた公式テストでも、バトンは2日連続で総合トップタイムをマークしていた。

 また、相方の山本もスーパーGTの鈴鹿ラウンドでは2013年の初優勝を含め、過去5回も表彰台を獲得している。4月下旬に行なわれたスーパーフォーミュラ開幕戦でも優勝を果たすなど、山本も鈴鹿を得意としているドライバーのひとりだ。今シーズンはテストの段階からNSX-GT勢の速さが鈴鹿サーキットで際立っており、大会前から関係者の間では「鈴鹿ラウンドの本命は100号車だ」という声が飛び交っていた。

 周囲の期待が高まるなかで迎えた公式予選。チームはQ1にバトン、Q2に山本を起用する作戦に出る。Q2進出の条件は全15台中8位以内に入らなければならないが、バトンは前評判どおりの速さを発揮。1分45秒130を記録して、3番手でQ1突破を果たした。

 ポールポジションをかけたQ2では、山本が渾身のアタックを見せる。だが、ARTA NSX-GT(ナンバー8)の野尻智紀に一歩及ばず2番手。それでも優勝を十分に狙える位置につけた。