元F1王者ジェンソン・バトンがスーパーGT参戦を決めたのはなぜか? (4ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 2018シーズン体制が発表された今年1月の東京オートサロンには、バトンも出席して意気込みを語った。スーパーGT参戦を「新たな夢」と表現したのが、何よりも印象的だった。

「僕は長年F1で走ってきたけど、その一方で以前からスーパーGTに乗ってレースをしてみたいという思いもあった。その新しい夢が今年、ついに叶う。このカテゴリーは激しくてレベルが高い。才能あるドライバーもたくさんいるから、すごく楽しみだね」

 そして、所属するチームクニミツについて、バトンは過去の思い出をこう振り返った。

「スーパーGTを初めて見たのは10年前。そのときに見たレイブリックのカラーリングが好きだったし、レース界ではあまり見ない『100番』というゼッケンも印象的だった。それからスーパーGTをチェックしていたけど、ひそかに100号車を応援していたよ。だから今回、こうしてレイブリックカラーのチームクニミツのマシンからフル参戦できることは本当にうれしい」

 2017シーズンのチームクニミツは2度の3位表彰台を経験し、ホンダ勢では最高位となるチームランキング7位を獲得。いわばホンダ勢の"エースチーム"に抜擢されたバトンへの期待度は非常に高い。4月のシリーズ戦開幕まで複数回のテスト走行が行なわれるが、バトンもすべて参加する予定だ。

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