元F1王者ジェンソン・バトンがスーパーGT参戦を決めたのはなぜか? (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 山本モータースポーツ部長は、バトンの意気込みについてこう語る。

「彼はとにかく、勝ちへのこだわり方がハンパじゃないです。所属は他のチームも検討しましたが、彼がF1時代にブリヂストンと一緒に仕事をしていたこともあり、今回は100号車(ブリヂストンを使用するチームクニミツ)に乗ることになりました。

 僕の役割は、(ホンダ勢)5チームがいかにいい状態でレースをできるか、という環境作り。ドライバーとのバランスやチーム体制など全体を見て、JBが入っても混乱しないチームを考えました。もちろん、チャンピオンを獲りにいかせますよ」

 バトンとパートナーを組む山本は、昨年末にマレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで行なわれたテストから、いい手応えを感じているようだ。

「今のところ、彼とのコミュニケーションも順調にとれているかなと思います。始まる前は不安のほうが大きかったですが、セパンでテストをしてみたら非常にフランクな人で、ワールドチャンピオンというイメージがいい意味で崩されました。こういう選手だからこそF1で長く戦えたのだろうし、日本でもシートを獲得するチャンスが得られたのだと思います」

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