2戦連続で4台全滅。アンドレッティ陣営と佐藤琢磨は復活できるのか (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 そしてホンダ陣営でもうひとつの4カーチームが、マルチカー体制の効果に最初に気づいたアンドレッティ・オートスポートだ。

 彼らは2003年から4カーで戦い続けてきているのだが、このところ苦戦が続いていた。ドライバーたちに仕事を分担させ、豊富なデータを手に入れてマシンを素早く進歩させていくというシステムが、狙い通りに機能していないためだ。そこで今季はエンジニアリング体制の変更、強化がなされ、佐藤琢磨を4人目のドライバーとして迎え入れた。弱小チームで時として飛び抜けたパフォーマンスを発揮した元F1ドライバーのマシン・セッティング能力、ノウハウを評価してのことだ。

 しかし、ガナッシのトップ・エンジニアをテクニカル・ディレクターに据え、ジョセフ・ニューガーデンを勝たせたエンジニアをアレクサンダー・ロッシ担当として雇い入れた新エンジニアリング体制は、まだ成果を挙げていない。そんな急に効果が現れるものではないからだ。

 アンドレッティ・オートスポートはこのオフにロードコース/ストリートコース用のマシン・セッティングを根本部分から見直し、開幕戦セント・ピーターズバーグではエース格のライアン・ハンター-レイが4位、新加入の琢磨が5位と幸先のよいスタートを切った。

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