2戦連続で4台全滅。
アンドレッティ陣営と佐藤琢磨は復活できるのか

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 今シーズン最初のオーバルレース、そして最初のナイトレースだったインディカーシリーズ第4戦フェニックスは、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が今季初優勝。これは彼にとってのオーバル初優勝で、昨年度チャンピオンはポイント・リーダーへと躍り出た。

シリーズ第4戦フェニックスではリタイアに終わった佐藤琢磨シリーズ第4戦フェニックスではリタイアに終わった佐藤琢磨 フェニックスでの250周のレースは、チーム・ペンスキーの4人が代わる代わるトップを走ったが、最後に勝てるポジションを掴んだのがパジェノーだった。

 ストリートコースでの開幕2戦ではホンダ勢が連勝したが、常設ロードコースとショートオーバルではシボレー勢が優勢で、2連勝。勝ち星数はイーブンになった。ペンスキーはチームとして2連勝。ポールポジションは開幕から4戦連続で獲得しており、少なくとも現在までのところは、シリーズ最強との評価を与えていいだろう。
 
 ペンスキーの強さはエリオ・カストロネベス、ウィル・パワー、パジェノー、ジョセフ・ニューガーデンという4人のドライバー全員が、どのレースでも優勝候補に数えられるところにある。全体的にレベルが高い。

 本来、彼らに対抗すべきホンダ陣営はチップ・ガナッシ・レーシング・チームズだろう。だが、今年はホンダにスイッチしたばかりでデータなどが不足している不利に加え、同じ4カー体制でも、優勝争いにコンスタントに絡めるのはスコット・ディクソンとトニー・カナーンの2人だけ。他の2人はファーム・チーム的存在から抜け出せていない。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る