インディ第3戦にアロンソ出現。ホンダとペンスキーの激闘を高みの見物 (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 逆にホンダは、ガナッシの4台を迎え入れ、一方で2カー体制のAJ・フォイト・レーシングがシボレーへと移った。

 オーバルコースならエド・カーペンター・レーシングのエド・カーペンターとJR・ヒルデブランドも速いが、カーペンターが走るのはオーバルだけ。ロードコースとストリートで彼のマシンを委ねられるスペンサー・ピゴットは、まだインディライツ(インディカーの下位に位置するカテゴリー)から上がってきたばかりで戦闘力が高くはない。ヒルデブランドはというと、ロードコースでの走りはイマイチ。しかもヒルデブランドは第2戦ロングビーチで他車と絡んで左手を骨折。今回は急遽代役としてインディライツ出身のザック・ビーチが起用されたが、チームとしての戦闘力はさらに低くなった。

 オーバルを除けば、シボレーが打倒ホンダを期待できるのはチーム・ペンスキーだけになったというわけだ。

 ペンスキーは、ホンダ勢がエアロキットの性能不足で苦しんだ2016年シーズン、16戦10勝を挙げ、シリーズ・ランキングでは1、2、3を独占。その上、ランキング4位だったジョセフ・ニューガーデンを新たに獲得した。現在のインディカーシリーズで最も優れているとも考えられる4人によるチームを作ったうえ、4台体制のオペレーションにも慣れた彼らは、10勝した2016年よりレベル・アップしていると見ることもできる。

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