序盤戦で見えたF1ホンダの悲しすぎる現実。勝負は夏休みまで我慢 (7ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 バーレーンGPの決勝後、ピットガレージでグループCOO(最高執行責任者)のジョナサン・ニールと、レーシングディレクターのエリック・ブリエが全スタッフを集めて言った。

「残念な状況だが、我々はホンダとともに戦っていく。世間で言われているようなパワーユニットの変更などということもない。みんなも一丸となって、ともに戦ってほしい」

 責任の押しつけ合いや不満のぶつけ合いは、何も生み出しはしない。必要なのは、自分たちの置かれた状況のなかで、少しでも状況をよくするために何ができるのか、考え行動することだ。それができないのなら、それをやる気がないのなら、このF1という場にいるべきではない。

「それができないなら、もう来ないほうがいいですよ」

 まさしく、長谷川総責任者が言った言葉のとおりだ。

 マクラーレン・ホンダの苦境は、そう簡単には打開できない。むしろ周りが伸びていく分だけ、より厳しい戦いを強いられるようになっていくだろう。そんななかで自分たちに何ができるのか、今はただひたすら前を向いて努力し続けるしかないのだ。

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