F1新時代を予測。「史上最速のコーナリング」を制するのは誰だ? (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ちなみに、2009年のレッドブルも、1998年のマクラーレンも、手がけたのは「空力の鬼才」と呼ばれるエイドリアン・ニューウェイ。2017年、彼が生み出すレッドブルRB13はどのような速さを見せるのだろうか?

 そして、中団グループの混戦も必至だ。

 昨年まで、中団ではフォースインディアとウイリアムズが一歩抜け出し、その後方でマクラーレン・ホンダとトロロッソがやり合い、さらにハースも時おり速さを見せた。しかし2017年は、ワークス復帰初年度を準備期間に充てたルノーが本気を出してくる。ザウバーもスウェーデンのテトララバル社(本社所在地はスイス)をバックボーンとした投資ファンドが買収し、資金的に潤沢な状態で本来の力を発揮してくるだろう。

 昨年の時点ですでに中団グループの差は縮まり、コース特性によってはレースごとに勢力図が移り変わるところまできていた。さらには3強チームとの差も相対的に縮まってきており、フォースインディアが2度、ウイリアムズが1度の表彰台を獲得している。

 2017年はレギュレーションが大幅に変わって、中団グループの混戦もさらに激しさを増すことになるだろう。

(中編に続く)

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