F1ホンダを襲う「高地の呪い」。ターボ改善も、今度は空力がダメだ (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 長谷川総責任者は言う。高地の影響が、車体側にも出てしまったのだ。

「あまりに寒くてタイヤを機能させられなくて、ドライバーたちは『全然グリップしない』とずっと言っていましたし、特にミディアムタイヤなんて『氷の上を走っているようだ』と言っていましたから。それに、『ダウンフォースが足りない』と言っていましたし」

 空気が薄ければ、ダウンフォースの発生量も小さくなる。マシンには超低速市街地サーキットのモナコと同じ最大空力パッケージが装着されていたが、それで走行しても発生するダウンフォース量は超高速モンツァ仕様の最小空力パッケージにさえ満たないのだ。

 その条件はどのチームも同じだが、そんな環境だからこそ、ダウンフォースの損失がどれだけ小さくて済むかは空力性能の善し悪しによって決まる。

「空気が薄くてダウンフォースが出ないというのはどこも同じはずなんですけど、レッドブルやトロロッソは速い。空気が薄いぶんだけ空力性能の善し悪しが余計にシビアになりますし、ウチはその影響が他よりも大きかったのかなという気がします」

 ダウンフォースが少ないせいでグリップが不足し、タイヤの保(も)ちも悪くなる。

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