今度はペドロサ!「8戦連続で違う8名が優勝」はMotoGP史上初

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 第13戦・サンマリノGPで、ダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)が今季初優勝を飾った。これで、2016年シーズンのMotoGPは第6戦・イタリアGP以来、8戦連続で毎回異なる8名の選手が優勝を遂げたことになる。このような椿事(ちんじ)は、1949年に始まったグランプリの歴史でも初めてのことである。

昨年のマレーシアGP以来14戦ぶりに優勝したダニ・ペドロサ(中央)昨年のマレーシアGP以来14戦ぶりに優勝したダニ・ペドロサ(中央) ともあれ、この日のペドロサは、それまでの不振が嘘のような圧倒的な強さを見せた。全28周のレースを8番グリッドからスタートし、14周目にチームメイトのマルク・マルケスを一発でパス。その前を行っていたホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ MotoGP)も17周目に鮮やかに仕留めると、さらに遙か前方で独走状態を続けていたバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP)をもひたひたと追い詰めて、22周目に切れ味の鋭いオーバーテイクでトップに立った。その後も、ロッシとの差を開くスピードを維持し続けてゴール。2015年の第17戦・マレーシアGP以来となる優勝を達成した。

「ミスをしないことと、あまりがんばりすぎないことが、今日のレースのカギを握ると思っていた。表彰台圏内を狙っていたけど、勝てるとは思わなかったので、残り10周くらいまでは勝利を意識しなかった。バレンティーノに追いついた終盤は、とにかく集中して走った。この数戦はいつも違う選手が優勝していて、今回はそれが自分だったことがとてもうれしい。今年は苦戦が続いていたので、ファンや家族、チーム、支えてくれた人々たちすべてに感謝をしたい」

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