A・イアンノーネMotoGP初優勝。逆襲のドゥカティ、9年ぶりのワンツー (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「(2位で終わったのは)残念だよ。バイクのフィーリングは抜群だった。ブレーキングもイアンノーネよりよかった。終盤のカギになったのは、イアンノーネの取ったリスクが功を奏したということ。ラスト6周に全力で攻めたけど、右コーナーで彼と同じグリップを得られず厳しくなった。自分自身に対してすごく悔しさを感じるけど、(タイヤ選択は)自分たちが決めたことだからね」

 勝利を逃した無念はともかく、長年貢献してきたドゥカティがようやく勝てたことについては独特の感慨がある、ともドヴィツィオーゾは述べた。

「ワンツーフィニッシュを飾ることができたのはうれしい。ドゥカティに来てから4年。3年間は苦戦したけど、今の自分たちには速さがある。エンジニアやスタッフにも本当に感謝をしている。彼らが心血を注いでがんばってきた姿を、ずっと目の当たりにしてきた。このプロジェクトに加わることができて、本当に誇りに思う」

 2016年のチャンピオン争いに加わるにはやや遅きに失したとはいえ、今回のダブル表彰台で彼らは高い戦闘力を存分に証明してみせた。王座の行方を左右する、シーズン後半の重要なキャスティングボートは、ドゥカティが握っているともいえそうだ。

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