2016.02.18

小林可夢偉、WECとル・マンを語る
「バカでは乗れないマシンです」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  photo by Kyodo News

 2016年、小林可夢偉がWEC(世界耐久選手権)に参戦することが決まった。

 F1を離れてスーパーフォーミュラに参戦した昨年は、優勝こそできなかったが与えられた状況のなかで奮闘し、2年目のシーズンに向けて手応えを掴んだ。マシンの優劣で勝負が決まるF1ではなく、ドライバーの腕が試されるスーパーフォーミュラで「レースがしたい」という可夢偉。そんな彼が、ル・マン24時間レースで知られるWECにも活動の場を広げるのは、どうしてなのか――。

トヨタの一員としてWECに参戦する小林可夢偉(左)と中嶋一貴(右) WECの最高峰である「LMP1クラス」にトヨタ・ガズー・レーシングの一員として参戦することについて、可夢偉はやはり、「ル・マン24時間レースの存在」を一番に挙げた。

「世界を舞台に戦えることは光栄だと思うし、可能性も広がる。それになにより、ル・マン24時間レースで優勝するということは、このレース界においてとても名誉あることだし、それが大きかったですね」

 昨年はF1ドライバーとしては地味な存在であったニコ・ヒュルケンベルグ(フォースインディア)がル・マン参戦初年度で優勝を飾って時の人となり、改めてF1界での評価も高くなった。2013年に「LMGTE-Proクラス」でフェラーリ458イタリアGT2を駆って参戦した経験を持つ可夢偉も、ル・マン24時間の特別さはよく理解している。