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【F1】5戦ぶりのポイント獲得。ホンダに光明は見えてきたか? (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 ただ、その原因であるディプロイメントの不足は、今回のICEの改良では解消できていない。そのためには、ターボチャージャーとMGU-H(※)を大きく改良する必要があるからだ。

※MGU-H=Motor Generator Unit-Heat/排気ガスから熱エネルギーを回生する装置。

 しかし、2016年シーズンに向けて、マクラーレンとホンダの双方がコンセプトを定め、ディプロイメントが大幅に向上する筋道はすでに見えているという。あるエンジニアは、「早く来年型でレースがしたい」と語る。

 日本GPを前にした水曜日、アロンソはホンダのF1開発拠点である栃木県の研究所『R&D Sakura』を急きょ訪れ、「僕にとっては、日本GP決勝よりも水曜日のほうがとても大きかった」と語った。そのコメントの裏側には、来季への光明が見えたことがあるのだろう。ジェンソン・バトンがチーム残留を決めたのも、「エンジニアと深く話し、将来に向けて希望が持てたから」と語っている。

 ロシアGPのソチ・アウトドロームは、2本の長いストレートと、90度コーナーをつなぐ400mほどの全開区間で加減速を繰り返すレイアウトで、半市街地サーキットでありながら中高速区間が多い。1周の距離が全コースで3番目に長く、どうしてもストレートの後半でディプロイメントが切れてしまう。

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