【MotoGP】天候を味方に勝ったマルケス、慎重すぎたロッシ (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 以後は、スリックタイヤのマシンでいち早くラップタイムを上げていったマルケスが終盤に独走モードに入り、2位に7秒以上の差を開いてトップでチェッカー。ロレンソはスリックタイヤに換えた周回に転倒を喫してリタイア。マシン交換のタイミングを逸したロッシは、その後、前との差を詰めるチャンスを失い、5位でレースを終えた。

 前戦は転倒で終わり、チャンピオン3連覇はかなり遠ざかってしまったものの、今季4勝目を挙げたマルケスは、ピットインのタイミングが今日の勝負を分けた、と語った。

「ドライのレースだったらホルヘ(・ロレンソ)がすごく速かっただろうし、雨が続けばバレンティーノ(・ロッシ)についていけなかったと思う。レースのカギは、一番いいタイミングでバイクを換えられたこと。ミザノではMotoGPクラス初勝利なので、今日は勝てて良かった」

 この勝利により、チャンピオンシップのポイントは、トップのロッシとの差が63点、ロレンソとの差は40点になった。

「あと5戦を残してこの点差はあまりに大きい。自分の目標は残り5戦で勝つこと。来年に備えるためにも毎戦全力で走るつもりだし、この5戦で勝つことができれば、自分にとって今季はそれで充分だと思う」

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