37年目の鈴鹿8耐。ケビン・シュワンツの「伝説の走り」を見よ! (3ページ目)

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira 竹内秀信●写真 photo by Takeuchi Hidenobu

 また、シュワンツも昨年に引き続き、今年の8耐に参戦する。今年はヨシムラスズキ・シェルアドバンスのレジェンドチームとして、辻本聡、青木宣篤とトリオを結成した。辻本とシュワンツは20代のころから交流があり、1986年の8耐ではペアを組んで3位表彰台を獲得している。昨年、3位表彰台を獲得したレースの終了後に、「可能ならば来年も参戦したいけれど、そのためには前もって十分なトレーニングを積んでからにしたいね」と語っていたが、その言葉どおり、シュワンツは故郷のテキサスでトレーニングを重ね、7月上旬に鈴鹿で行なわれた事前テストにも参加。その際には、昨年の自己ベストを更新するラップタイムを記録している。

 この2チーム以外にも、ホンダ勢の一翼を担うF.C.C.TSRホンダは、経験豊かな秋吉耕佑と、世界スーパーバイク選手権でランキング3位につけるジョナサン・レイ(イギリス)を擁するチームで、優勝争いに絡んでくることは間違いない。また、今年のチームカガヤマには、7月14日に行なわれたMotoGP第9戦ドイツ大会のMoto2クラスで初優勝を飾ったドミニク・エガーター(スイス)が合流する。こちらのパフォーマンスも要注目だ。

 2014年鈴鹿8時間耐久ロードレースのスケジュールは、25日(金)に公式予選、26日(土)は予選上位10チームがグリッド順を決定するトップテントライアル。そして27日(日)にル・マン式のスタートで苛酷な戦いがスタートする。

 8時間におよぶ長いレースの中では、毎年、予想もしない出来事がいくつも発生する。作り事ではないからこそ人の心をゆさぶるドラマは、27日の午前11時30分に戦いの火蓋が切って落とされる――。

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