2013.03.06

【F1】混戦確定?
全チームがタイヤを使いこなせないままテスト終了

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

バルセロナテストでトップタイムを記録したメルセデスAMG「今シーズンはどこかの時点で優勝できるはずだ。僕はそう願っている。それがいつになるかは分からないけどね」

 マクラーレンからメルセデスAMGに移籍したルイス・ハミルトンは、スペインでの計12日間の開幕前テストを終えてそう語った。チームメイトのニコ・ロズベルグも含めて、最後の2日間をメルセデスは圧倒的な速さのトップタイムで締めくくっている。ロズベルグも「マシンバランスは良いし、テスト内容には満足している。去年の後半よりもいいポジションにいると思う」と語り、パドックでは各チームから彼らに対する警戒の声が聞こえてくる。

 しかし、これが本当の勢力図を示したものではないことも事実だ。そのことは彼ら自身も分かっている。

「それぞれが違うプログラム、違う燃料搭載量で走っているから、これはテスト走行の結果でしかない」(ハミルトン)

「これはレースじゃなくてあくまでテスト。開幕戦のメルボルンや、第2戦のセパンではもっと暑くなるし、状況はまったく違うんだ」(ロズベルグ)

 メルセデス本社では、F1参戦に対する風当たりが強くなっているという事情もあり、今季の彼らには"結果"が求められている。まずはこのテストでアピールすることで、本社の姿勢を軟化させ、同時にマシン開発にあたるチームスタッフを勇気づけたいという思いもある。

「クルマのどこが弱いのか、どこを改良しなければならないのか、僕はチームに対して説明してきた。僕らはプッシュし続けなければならない。プレッシャーをかけていかなければならないんだ」(ハミルトン)

 3月3日で開幕前テストの日程がすべて終了し、各チームは2週間後のシーズン開幕戦に向けて大詰めの追い込み作業を行なっている。しかし、例年に比べ、その作業は困難なものになっているようだ。

 その原因はタイヤにある。