【F1】上位を狙う可夢偉の戦略。
「僕にも表彰台のチャンスはある」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

今季ここまでの最高成績が4位と表彰台まであと一歩の小林可夢偉今季ここまでの最高成績が4位と表彰台まであと一歩の小林可夢偉『可夢偉語録2012』part2

奮闘を続けるただひとりの日本人F1ドライバー、小林可夢偉の語録を紹介。表彰台まであと少しと、上位を狙っていたシーズン中盤戦。可夢偉は何を考え、何と戦いながらドライビングしていたのか?

「ニュートラルに入ってますよ、"ニュートラル"です(笑)」(Rd.7 カナダGP/開幕前)

 グランプリ週末を前に、そのレースに向けての期待度を聞かれた可夢偉が答えるのが、「ニュートラル」という言葉。今年はクルマが良いだけに期待度が高くなりがちだが、「あんまり変に意識はしないで週末に入っていって、しっかりと良い1週間を作ることだけを心がけないと」というのが可夢偉の気持ち。そのスタンスは開幕戦から一貫しているようだ。

「いやいや、トップ10よりもっと前を見てたんですけど(苦笑)」(Rd.7 カナダGP予選/11位)

 予選に向けて、トップ10のQ3進出は狙えそうかと聞かれて、このひと言。金曜フリー走行では「予選ではトップ5を狙っていきたい」というくらいの手応えを得ていた。しかしこれはチームの読み誤り。8/1000秒差でQ3進出を逃し、「(フリー走行では)周りが思っていたよりも重い燃料で走っていて、それで僕らが混乱してしまったみたいです。でもまぁ、トップまでコンマ5秒(しか離れていない)って考えたら、バカげた読み誤りではないんですけどね」と気持ちを切り替えた。

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