さあ2歳戦がスタート。中でもトゥザクラウンが注目されるわけ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第1回:トゥザクラウン

 GI日本ダービー(東京・芝2400m)が終わり、今週末からは2014年生まれの2歳馬による新馬戦がスタートする。彼らが目指すのは、来年のクラシック。1年後の舞台に向けて、新たな戦いが始まることとなる。

 そんな現2歳世代において、血統背景から多大な注目を集めている馬がいる。トゥザクラウン(牡2歳/父キングカメハメハ)である。

優秀な兄姉たちをしのぐ活躍が期待されているトゥザクラウン優秀な兄姉たちをしのぐ活躍が期待されているトゥザクラウン 母は、2001年のGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)の優勝馬トゥザヴィクトリー。同年春に挑戦した、海外GIドバイワールドカップ(UAE/ダート2000m)でも2着に健闘するなど、高い能力を示した一級牝馬だった。

 そして彼女は引退後、母として多数の活躍馬を世に送り出している。2007年生まれのトゥザグローリー(牡/父キングカメハメハ)は、引退までに重賞を5勝。GIタイトルには届かなかったものの、GI有馬記念(中山・芝2500m)で2年連続3着になるなど、僅差の争いを演じた。

 2011年生まれのトゥザワールド(牡/父キングカメハメハ)は、GII弥生賞(中山・芝2000m)を4連勝で制し、牡馬クラシックの最有力候補となった。結局、三冠のタイトルは獲得できなかったものの、GI皐月賞(中山・芝2000m)で2着と好走。以降も、有馬記念やオーストラリアのGIで2着に入るなどの実績を残した。

 その他では、2012年生まれのトーセンビクトリー(牝4歳/父キングカメハメハ)が、昨年のGIIローズS(阪神・芝1800m)で3着に入線。今後の活躍が期待されている。

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