【競馬予想】北九州記念は今年も万馬券が出る? 人気薄での激走が期待できる血統をチェック (2ページ目)
今回は、5月の谷川岳Sで7着、6月の安土城Sで9着と順調に使い込んでの参戦。谷川岳Sは前半3F34秒1のペースで逃げていたが、さらに速いペースとなりがちな芝1200mのペースにも対応できそうなスピードだった。そのレースで初めて逃げを見せたが、逃げなくても競馬ができるタイプのため、北九州記念は好位から流れに乗っての激走に期待する。
【もう1頭はトーセンラー産駒】
もう1頭はドロップオブライト(牝6歳、栗東・福永祐一厩舎)を推す。
同馬の父は、GⅠマイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)を勝利したトーセンラー。芝3200mのGⅠ天皇賞・春(京都)でも2着に入っており、いわゆるオールラウンドプレイヤーだったが、産駒は短距離も得意だ。この小倉・芝1200mでは52戦6勝、勝率11.5%となかなかの成績を残している。
ドロップオブライト自身も、同条件では2023年の大濠特別を10番人気で勝利。同年には、やはりトーセンラー産駒のバンデルオーラもテレQ杯を8番人気で勝利したように、人気薄で激走するのも特徴だ。産駒が小倉・芝1200mで上げた6勝のうち、4勝が稍重馬場だったので、ちょっと馬場が渋るとなおいいだろう。
ドロップオブライトは、昨年のGⅢCBC賞(中京・芝1200m)勝ち馬。小倉では前述の大濠特別のみ1戦1勝で、重馬場だった。今年に入って7着、8着、10着と冴えないが、このレースは5歳以上の牝馬が激走することも多く、2022年は16番人気の5歳馬ボンボヤージ、2019年は9番人気の6歳馬ダイメイプリンセスが勝利している。久々の得意の小倉での激走に期待する。
以上、今年の北九州記念は、デクラレーションオブウォー産駒タマモブラックタイ、トーセンラー産駒ドロップオブライトの2頭に期待する。
著者プロフィール
平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)
主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide
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