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【競馬】騎手・古川奈穂、幼少期からの深い動物愛と目指す騎手像「馬の上ではかっこよくありたい」 (3ページ目)

  • ハル飯田●文 text by Haru Iida

うれしそうに馬との触れ合いを語る古川 photo by Yasuda Kenjiうれしそうに馬との触れ合いを語る古川 photo by Yasuda Kenjiこの記事に関連する写真を見る

【尽きない動物愛】

 藤田菜七子騎手(2024年引退)のデビュー以降、JRAでも少しずつ女性騎手が増加。2025年デビューの谷原柚希騎手で現在は6名を数える。

「女性騎手のなかで一番を目指すわけではありませんが、お互いに切磋琢磨する気持ちも、目の前の目標として負けられない意識もありますね」

 近年は海外から短期免許で参戦する女性騎手の活躍も目立ち、2025年2月には「フェブラリーステークス」を、コスタノヴァに騎乗したレイチェル・キング騎手が制覇。JRAの平地GⅠ競走では史上初となる女性騎手勝利を成し遂げた。間近でその活躍ぶりを感じている古川は、海外騎手ならではの特徴をこう分析する。

「海外では日本よりももっと小さな頃から馬と一緒に生活しているという話もよく聞きますし、馬とのコンタクトの取り方が本当にうまいと感じます」

 馬とのコンタクトやコミュニケーションは、競馬と出会う前から大の動物好きとして育ってきた古川も重視しているポイントだ。厩舎でもできるだけ馬と過ごす時間をつくり、「撫でてほしそうなときにうまく撫でられると、コミュニケーションが取れている感覚がしてうれしい」と、調教以外でもコンタクトは欠かさない。

「犬や熱帯魚を飼っていて、生き物が身近な家だったんです。私も小学校に上がるときにお願いして犬を飼わせてもらいましたし、動物園での触れ合い体験にもよく連れていってもらいました」

 実は「動物の毛が全般的にダメ」というアレルギー体質だったが、着替えを一式用意してでも触れ合い体験に通い続けてきた筋金入りの動物愛の持ち主。今ではアレルギー症状はほとんど収まっており「馬のよだれや汗で時々かゆくなることもありますけど、全然気にしてないです」と笑う。

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