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【競馬予想】金鯱賞は先を見据えた有力馬が陥る落とし穴を考慮 異色の良血馬の大駆けに要注意

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

──GI大阪杯(4月6日/阪神・芝2000m)の前哨戦となるGII金鯱賞(中京・芝2000m)が3月16日に行なわれます。

大西直宏(以下、大西)施行時期が何度か変わっている金鯱賞。自分は(2012年の)改修後の中京コースで騎乗したことがないこともあって、春のGIシリーズが終わってから行なわれる"夏のローカル"戦のひとつ、といったイメージが強いです。

 春の中京ということでは、最も印象に残っているのは、2005年のGI高松宮記念(芝1200m)。7歳時のカルストンライトオに騎乗して4着でした。リニューアル前でしたが、コース的に乗りにくかった、という記憶は特にありません。

 コース改修後は、地力のある馬がより勝ちやすくなっているので、伏兵の出番は以前よりも減った気がします。金鯱賞でも、人気の実績馬や実力馬がそれなりの結果を残しています。

 とはいえ、この時期は天候が不安定で、(馬の)体調管理にも気を遣う季節ですから、伏兵の台頭もしばしば見られます。実際、馬場や枠順、展開によって紛れが起こり、4年前の2021年には最低10番人気のギベオンが逃げ切って大波乱を演出しました。

――では、今年のレースについて伺いたいと思います。まずは出走メンバーをご覧になっての率直な印象を聞かせてください。

大西 ここ最近はずっと10頭前後の落ちついた頭数になっていますが、今年もまた、出走10頭と少なめになりましたね。しかも、実力上位の組とそれ以外で二分されそうなメンバー構成、といった感じがします。

 そのなかで目が行くのは、中内田充正厩舎&社台系クラブが送り込む2頭、このレース3連覇を狙うプログノーシス(牡7歳)と、重賞2勝のクイーンズウォーク(牝4歳)です。

 あと、昨秋のGII毎日王冠(10月6日/東京・芝1800m)で2着、GI天皇賞・秋(10月27日/東京・芝2000m)でも3着と奮闘したホウオウビスケッツ(牡5歳)も注目でしょう。

 同馬は、GIIスプリングS(中山・芝1800m)で2着と好走し、GI日本ダービー(東京・芝2400m)でも6着と善戦するなど、3歳時から素質の片鱗を見せてきた馬。古馬となった昨年さらに力をつけて、夏以降本格化モードに入ってきましたね。

 前走のGIII中山金杯(1月5日/中山・芝2000m)では9着と案外でしたが、59.5kgというハンデを背負わされたうえ、8枠18番と大外枠発走が響いての敗戦。度外視していいと思います。

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