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注目のトライアルを前にしてクラシックで有望とされる「3歳牝馬ランキング」 (2ページ目)

  • text by Sportiva

 昨年12月、阪神JF前のランキングとは、大きな変動があった。なんと、5頭中4頭が圏外からのランクインとなった。

この記事に関連する写真を見る まず5位は、前回ランク入りしていた唯一の馬だ。ダントツの1位だったブラウンラチェットである。阪神JFで16着と大敗を喫して大きく評価を落としたが、力があるのは確か。桜花賞での巻き返しがあるのか、注目される。

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「阪神JFでは、前走のGIIIアルテミスS(10月26日/東京・芝1600m)の時と比較して、馬体重が12kg減。それが影響したのか、道中の行きっぷりが今ひとつでした。特殊な展開もあって、4コーナーではもう手応えがありませんでした。

 しかし、アルテミスSで見せた能力は本物。クラシック本番では見直して、勝ち負けを演じることを期待しています」

 4位には、エンブロイダリーがランクイン。クラシックとの関連が深いクイーンCを制して、一気に評価を上げた。

土屋真光氏(フリーライター)
「ここまで5戦3勝。1400m、1600m、1800mと異なる距離で勝利を挙げているうえ、クイーンCではレースレコードでの快勝と、能力の高さを感じさせます。

 唯一連対を外したのが、右回りの1勝クラス・サフラン賞(5着。9月29日/中山・芝1600m)。桜花賞へ向けて、その点が不安視されているようですが、同レースは先行有利の馬場で、スタートでやや後手を踏んだことが響きました。それでいて、勝ち馬とはコンマ1秒差。右回りが不得手、ということはないと思います。

 それよりも、父がダイワメジャー産駒のアドマイヤマーズ、母の父がクロフネ。2400m戦のオークスに向けては、越えなければいけない壁が出てきそう。ですが、桜花賞やGINHKマイルC(5月11日/東京・芝1600m)では、間違いなく上位争いに加わってくるでしょう」

 3位は、ビップデイジー(牝3歳/父サトノダイヤモンド)。阪神JFで8番人気ながら2着と激走。その結果によって、ポイントを急激に伸ばしてランクインを果たした。ここまで3戦2勝、2着1回と、まだ底を見せていないのも魅力だ。

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「2月16日終了時点の本賞金は4390万円で、JRAに所属する現3歳世代の牝馬としては単独5位。ちなみに、一走あたりの賞金は1463万円で単独3位でした。少ないレース数で多くの賞金を稼いでいる、伸びしろのありそうな実績馬です。

 母ローズベリルは現役時代にJRAで2勝をマーク。近親に2017年のGI皐月賞(中山・芝2000m)で3着となったダンビュライトがいます。

 2017年以降のJRA3歳春のクラシック競走(桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービー)における、阪神JFで2着以内となった経験がある馬の成績は、計29戦して3着以内17回、3着内率58.6%。春のクラシックでの活躍が、かなり期待できるデータがあります。2歳女王のアルマヴェローチェや新興勢力に注目が集まるようであれば、絶好の狙い目かもしれません」

本誌競馬班
「1勝クラスの紫菊賞(10月12日/京都・芝1800m)では牡馬相手に快勝し、阪神JFでも2着と健闘。阪神JFではアルマヴェローチェと最後まで競り合って、高い能力を秘めていることは確かだと思います」

(つづく)◆3歳牝馬ランキング1位と2位は?>>

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