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【競馬血統予想】天皇賞・秋の狙いはモーリス産駒とキタサンブラック産駒「父仔制覇」に期待の2頭 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 この春は中山記念の後に海外遠征してGⅠドバイターフに出走したが15着と大敗。松永幹夫調教師によると、輸送で体調を崩してしまい、大レースに挑むような状態ではなかったようなので度外視していいだろう。

 そこから約半年、デビュー以来最長の休養をとって臨んだ前走のGⅡ毎日王冠(東京・芝1800m)は、勝ち馬から0秒5差の8着。着順こそ悪いが、直線では前が詰まってしまい満足に追えない状況だった。位置取りもいつもより後ろになってしまったのもよくなかったので、スムーズに先行できればさらにいい結果が期待できそうだ。

【キタサンブラック産駒にも期待】

 もう1頭はソールオリエンス(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)に期待する。父は2017年の勝ち馬キタサンブラックで、一昨年、昨年の勝ち馬イクイノックスと同じ。同じ距離のGⅠ皐月賞(中山・芝2000m)を勝っており、東京コースでは新馬戦(芝1800m)を勝ってGⅠ日本ダービー(芝2400m)でクビ差2着、2戦1勝2着1回という好成績も残している。

 昨年のGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)で3着になった後は、有馬記念8着、中山記念4着、GⅠ大阪杯(阪神・芝2000m)7着といいところがなかったが、前走のGⅠ宝塚記念(京都・芝2200m)では2着と好走して久々に存在感を見せた。父やイクイノックスの走りから、この血統は4歳秋からが本領発揮が期待できるだけに、さらなる強さを見せてくれるかもしれない。

 以上、今年の天皇賞・秋は、モーリス産駒マテンロウスカイ、キタサンブラック産駒ソールオリエンスの2頭に父仔制覇を期待したい。

著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

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