検索

『みんなのKEIBA』のMCになって1年、新人騎手の奮闘を見て新人時代を思い出す竹俣紅アナ (2ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

この記事に関連する写真を見る 1年前と比べて、違う見方ができるようになったという意味では、新人騎手の方々についても同じです。

 昨年の私は、それほど新人騎手のレースをチェックできていなかったのですが、今ではむしろ注目ポイントのひとつになっています。新人にもかかわらず、みなさんの活躍はすばらしいなと思っています。

 なかでも長浜鴻緒騎手は、人気薄の馬を上位に持ってこられる印象があります。新人ゆえ、斤量の有利はあるにしても、最終コーナーで動き出すタイミングのよさなどを見ていると、肝が据わっているように感じます。

 特に印象に残っているのは、4月7日に行なわれた中山5レースの3歳未勝利戦です。

 キューティクローム騎乗の長浜騎手は、先に抜け出した戸崎圭太騎手騎乗の1番人気サトノルチルをかわすと、後方から猛追してきた勝浦正樹騎手(2着のラルンエベール騎乗)と内田博幸騎手(3着のスターシャワー騎乗)との叩き合いを制して勝利。経験豊かなベテラン騎手と新人騎手による叩き合いは、見応えたっぷりでした。

 現地で観ていたということもあり、もしかすると、これが今年のマイベストレースになるかもしれません!

 新人騎手のみなさんは、なかなか勝てないとメンタル的に追い込まれてしまうことがあるものだと、いろんな方から話を聞きます。細江純子さんの初勝利の時の映像が番組で流れましたが、うれしいというより、ホッとした表情をしていたように思います。

 ただでさえ、勝負のプレッシャーがあるうえに、自分の馬券を買っている人がいるという、また違うプレッシャーもある。そんな厳しい世界に身を置く騎手のみなさんは本当にすごいなと尊敬します。

 私自身のアナウンサーデビューを振り返って思い出すのは、"ニュースでの初鳴き"の時です(アナウンサーの世界では、初めてテレビで喋ることを"初鳴き"と言います)。

 私は3本のニュースを読むことになっており、事前に下読みをして時間ピッタリに読み終わるように準備していたのですが......、スタッフの手違いで、3本目のニュース原稿が丸ごと違っていた、という事実が放送直前に発覚!

 本番2分前に原稿が入れ替わり、準備ができない状態。それでも生放送時間内にニュースを収めなくてはいけません。収まりきらなければ途中できられてしまいますし、時間が余ってもダメ。

 とてつもない不安のなか、私の"初鳴き"が始まりました。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る