天皇賞・秋はディープインパクト産駒の「連対率」に期待　イクイノックスとドウデュースの牙城を崩せるか

　10月29日（日）、東京競馬場で３歳以上によるＧⅠ天皇賞・秋（芝2000ｍ）が行なわれる。

　今年は出走予定馬11頭と少ないが、昨年の同レース勝ち馬であり年度代表馬であるイクイノックス、昨年の日本ダービー（東京・芝2400ｍ）を制したドウデュース、今年の天皇賞・春（京都・3200ｍ）を勝ったジャスティンパレス、今年の大阪杯（阪神・芝2000ｍ）を勝ったジャックドールと、実に４頭のＧⅠ馬が出走予定。「現役最強馬」イクイノックスと、ドウデュースの日本ダービー以来の対決もあるだけに大きな注目を集めている。

前走の札幌記念を勝利したプログノーシス　photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る　このレースを血統的視点から分析していきたい。10月８日、サンデーサイレンスを超える「産駒のJRA通算2750勝」を達成したディープインパクト。ＧⅠ勝利も実に72勝を数えるが、この天皇賞・秋は55戦して2014年スピルバーグによるわずか１勝（勝率1.8％）と、やや苦手にしている。ディープインパクト産駒は日本ダービー７勝、ジャパンＣ４勝と、東京・芝2400ｍのＧⅠは得意で、芝2000ｍのＧⅠも秋華賞５勝、皐月賞３勝、大阪杯３勝と好成績を残しているため、意外なデータと言える。

　ただ、２着８回、３着２回と馬券には絡んでいて、連対率16.4％は皐月賞や大阪杯より高い数字を残している。また、東京・芝2000ｍではＧⅠ１勝、ＧⅡ２勝、オープン特別（リステッド含む）10勝を含む80勝（勝率13.6％、連対率26.3％）と、天皇賞・秋の数字が信じられないほどの優秀な成績を収めている。こうして見ると決して苦手な条件ではなく、巡り合わせの問題と考えていいだろう。2015年には10番人気のステファノスが２着に入るなど、馬券的妙味もあり狙ってみたいところだ。

　今年は２頭のディープインパクト産駒が出走予定。筆者が上に見るのはプログノーシス（牡５歳、栗東・中内田充正厩舎）だ。