阪急杯は「大荒れ」の予感。アッと言わせる人気薄2頭を穴党記者は猛プッシュ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GI高松宮記念(3月26日/中京・芝1200m)の前哨戦となるGIII阪急杯(阪神・芝1400m)が2月26日に行なわれる。

 過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は4勝、2着1回、3着1回とまずまずの成績を残しているが、7番人気以下の伏兵の台頭も頻繁に見られ、波乱の多い一戦と言える。現に3連単の配当は、すべて万馬券。5万円以上の好配当が6度も出ており、そのうち20万円超えが2度あって、200万円超えの超高額配当も1度飛び出している。

 そして今年も、出走メンバーには曲者がズラリ。人気の実績馬にもつけ入る隙がありそうで、"大荒れ"ムードが充満している。

 そうしたなか、日刊スポーツの太田尚樹記者は「今年はあるポイントにも注意すべき」だという。

「馬場状態です。先週のレースを見ていると、阪神の芝では内を通った馬の活躍が目立っていました。阪急杯と同じ芝1400mで行なわれたGIII京都牝馬Sもそうでした。

 先手を奪ったウインシャーロットが2着、先団馬群から割って出てきたララクリスティーヌが勝利。3着には4角最後方にいたロータスランドが入りましたが、同馬も最内を強襲してきました。

 近年の阪神開催は開幕週こそ外差しが決まるものの、内ラチ沿いがだんだん踏み固められて、イン有利の馬場になっていく傾向が見られます。実際に昨年も、最内を突いた2頭(1着ダイアトニック、2着トゥラヴェスーラ)がワンツーを決めました」

 こうした馬場状態を踏まえて、太田記者は狙い目となる穴馬のタイプについても言及する。

「今回のメンバーを見渡すと、実績最上位のグレナディアガーズ(牡5歳)をはじめ、有力馬は後方待機組が多いです。そうなると、馬場状態も含めて、面白い存在になりそうなのは前に行く馬でしょうか」

 そこで、太田記者は波乱の使者となり得る候補を2頭挙げた。

「まず気になるのは、ミッキーブリランテ(牡7歳)。鞍上の和田竜二騎手も『いつ走るかわからない』と口にしていましたが、まさに意外性たっぷりの馬です。

 記憶に新しいところでは、昨秋のGIII京成杯オータムハンデ(9月11日/中山・芝1600m)。13頭立ての12番人気ながら2着に突っ込んできて、高配当を演出しました」

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